歯科医師国家試験の合格率を見るなら大学別ランキング

歯科医師国家試験の合格率を見るなら大学別ランキング

歯科医師の国家試験の難易度

歯科医院の数は今やコンビニエンスストアより多く、人口は増加しないにも関わらず歯科医院の数は増加傾向にあります。特に開業医は年収が高いことでも知られ、なりたいと希望する人は多いと言えるでしょう。歯科医院の過剰供給と判断した政府は平成18年に厚生労働省と文部科学省の方針として、各大学の歯学部定員数削減と歯科医師国家試験の合格基準を引き上げることにしました。以前は80%ほどあった国家試験の合格率は、平成26年には63.8%まで低下しました。合格率は今後も低下すると予想され、合格するためにはしっかりと勉強することが重要になります。これは人口に対して適切な数の歯科医院にするためには仕方ないことと言えるでしょう。

歯科医師の国家試験の合格率

合格率は新卒者の方が高い傾向にあります。既卒者の合格率は40%程度、新卒者の合格率は80%前後と倍という数字です。これは既卒者の場合、国家試験のためだけに勉強するという時間が取れないという理由があります。既卒者の人の中には、学力に自信がないと留年して集中的に1年間だけ勉強して、もう一度受験するという人もいます。誰もが新卒で合格したいものですが、落ちてしまった場合は3つの選択肢があります。1つは歯科医師国家試験の対策を行う予備校に通う、2つは努力して自分だけで勉強を続ける、3つは諦めるというものです。

大学別合格率ランキング1位~10位

全体での大学別合格率ランキングを紹介する前に知っておきたい合格者数ですが、2018年は受験者数が3,721人で合格者数が2,039人、合格率は64.5%という数字になります。ちなみに現役のみの人数は受験者数が1,932人、合格者数が1,505人で合格率は77.9%です。大学別でランキングを紹介すると、1位は95%の東京歯科大学、2位は92.7%の東京医科歯科大学、3位は87%の九州大学歯学部、4位は85.9%の岡山大学歯学部、5位は79.8%の九州歯科大学になります。6位は77.4%の北海道大学歯学部、7位は77.1%の広島大学歯学部、8位は76.9%の徳島大学歯学部、9位は73%の愛知学院大学歯学部、10位は72.9%の新潟大学歯学部です。トップと10位の差がかなり大きいことが分かります。

大学別合格率ランキング10位~20位

合格率ランキングの10位~20位を紹介したいと思います。まず10位は71.4%の長崎大学歯学部、11位は70.8%の昭和大学歯学部、12位は70.3%の東北大学歯学部・鹿児島大学歯学部、13位は67.5%の神奈川歯科大学、14位は67.2%の日本大学歯学部、15位は63.9%の日本歯科大学新潟生命歯学部(日本歯科大学新潟歯学部を含む)になります。16位は63.2%の明海大学歯学部(城西歯科大学含む)、17位は63.1%の日本歯科大学、18位は62.5%の大阪歯科大学、19位は61.3%の北海道医療大学歯学部(東日本学園大学歯学部を含む)、20位は56.7%の朝日大学歯学部(岐阜歯科大学を含む)です。10位以降はトップとは40%近く差があります。

合格率が下がり狭き門になった歯科医師

2006年に厚生労働省の検討会で、2025年には歯科医師の数が約11,000人過剰になると推計したことから、新たに養成する歯科医師を1割程度減らすことが決定したため、国家試験が狭き門となりました。合格基準の引き上げ、大学への定員削減を実践したため、合格率は6割~7割という数字になった経緯があります。国公立大では定員割れはありませんが、私立大では入学志願者減少にぶつかり、定員割れするところも増加している傾向にあります。こういった私立大では定員削減が進まないままの現状で、定員割れをしていることが多いです。入学志願者が減ってしまえば、入学者の水準を下げる動きになるため、基礎学力が足りない学生が増え、留年が増加したり、国家試験への合格率が下がったりするようになることが考えられるので、多くの大学ではそれを避けるべく対策を思案しています。大学を無事卒業しても歯科医師の国家試験に落ちてしまえば医師への道は閉ざされてしまうので、丸暗記・一夜漬けなどの詰め込み教育ではなく、大学低学年から国家試験を見すえた学習習慣を付けることは重要です。

狭き門をくぐれた学力は高い

1960年代の日本国民は3割が虫歯で、1965年頃の歯科医師数は人口10万人あたり35人ほどしかいませんでした。当時、政府は1969年に人口10万人あたり50人にするという目標を定め、様々な取り組みを行いました。その後はどんどん歯学部や歯科大学が増設され、入学定員が約1,100人だったものが、10年で3,500人ほどに拡大し、目標は達成されたということがありました。以前の合格率が高かった時代と比べると、合格率が7割ほどに下がった今は、学力は高い優秀な歯科医師が多いと言えます。どの大学を出たかに限らず、全体的に高い学力を誇っています。つまり、合格率を下げるべく合格基準を上げたことで、優秀な高い学力を持つ歯科医師の育成に一役買っているとも言えます。医師の中で最も割合の高い医師は内科医ですが、歯科医師は開業する割合が高いという特徴があります。都市部では特にコンビニエンスストア並みに開業している現状があることに対して、地方では歯科医院がない地域もあり、医院数には偏りが見られます。また、高齢化しているため、虫歯は減少しているが歯周病が増加するなど、新たな課題も見え始めています。

国家試験の概要について

歯科医師の国家試験の概要を紹介します。試験地は北海道・宮城県・東京都・新潟県・愛知県・大阪府・広島県及び福岡県で行われます。受験資格は大学で歯学の正規の課程を修めて卒業した者(試験実施年指定年月日までに卒業する見込みの者)です。受験手続は試験地を管轄する地方厚生局に指定の書類を提出します。必要な書類は、受験願書、写真、返信用封筒です。また現役生や卒業生などによって、卒業証明書または卒業見込み証明書、歯科医師国家試験予備試験の合格証書の原本および合格証書の写し、歯科医師国家試験受験資格の認定書の写しが必要となります。試験の内容は、臨床上必要な歯科医学、及び口腔衛生に関して歯科医師が習得すべき知識と技能になります。合格発表は指定月日に厚生労働省及び地方厚生局の受験地で、受験番号を掲示して発表となります。受験料は18,900円となっています。もっと詳しく知りたいという方は厚生労働省のホームページをご覧ください。

2018年の国家試験の試験内容

2018年の歯科医師の国家試験内容は、難問と簡単な問題の差が激しいという一言に尽きます。難問で頭を悩ませた次に簡単な問題が出てくると、いつも通りであれば正答できるはずなのに、できないという方が多かったのでは…と推察されます。簡単な問題ができない学生から合格率を下げてしまうことが考えられ、普段どれだけ勉強しているかが問われるような内容でした。合格したい場合は簡単な問題を落とさずに、難問にも落ち着いて立ち向かえる力を付ける必要がありそうです。